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【本当は傍で守ってあげたいけれど】(エゴイスト) ※野分が若干(?)ボケてます  ある日のこと。 「いて!」 「大丈夫ですかヒロさん!?」 「ぅ…………玉葱しみる……っ」  またある日のこと。 「うわ!」 「どうしたんですかヒロさん!?」 「いってー……靴下と相性悪かったのか、フローリングで滑った」  またまたある日のこと。 「うッ?!」 「なにがあったんですかヒロさん!?!」 「風呂まで入ってくんなぁぁぁぁ!!(シャワーで応戦)」 「熱いですヒロさん!!!」 「シャ、シャンプーが目に入っただけだ馬鹿!こっち見んな!!////」  そのまたある日のこと。 「なんて日が続いたので、俺考えてみました!」 「(それより俺は嫌な予感がするんだが………)」  ゴーグル。  (ぱんだの)スリッパ。  シャンプーハット。 「………………………………………………。」 「ずばり!  ヒロさんお守り隊グッズですv」 「またくだらんもんかってきてこの唐変木がァァァ!!」 「くだらなくなんかないです!」 「じゃかしいィ!!!  簡単に可愛いとか言いやがったり、テメぇは俺をいくつだと思ってんだボケカス!!!」  その後、グッズはほとんど返品されてしまいました。  でもヒロさん、あのスリッパ(パンダ)だけは気に入ったみたいで。  履いてはくれないけど、夜な夜な、押入れの中から出して眺めてくれています。  もしかしたら、履くのもったいないとか、履いたらぱんだの顔が見えないとか……思ってたりして。 「な、なんだよ?」 「いいえ・・・なんでもありません♪」  ヒロさん、  今日も可愛いですv 【連敗中】(エゴイスト) 「ヒロさん、シャンデリアって十回言ってください」 「……めんどい」 「ヒ、ヒロさん……それじゃ始まりませんよ」 「………………。  ……はぁ。  シャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリア  シャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリア!」 「ガラスの靴を持ってきたのは?」 「王子だろ?」 「残念でしたー  ヒロさんの負けです。正解は召使いですよ」  でもね、ヒロさん。 「あ……!くそっ  野分、もう一問出せ!!」 「いいですよ」  本当はあなたに勝てたことなど、一度もない。 「じゃぁ好きって十回言ってください」 「よーしっ  今度こそ!好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き!」 「………………俺もです」 「……え…………あッ………!!」  だからせめて、  「俺も、ヒロさんが好きです」  戯れの中だけでも、 「騙したな!!」 「そんなことないです」  勝たせてください、ね 「可愛く睨んでも駄目です、ヒロさんの負けですv」 「…………ばか」  それこそ十回ぽっちじゃ足りないくらい、あなたのことが 【本心は】(テロリスト) 「忍、愛してる」 「え……っ」 「例え世界中の奴を敵に回したってお前の側にいたい」 「みや……ぎ…………っ」 「お前の一生を、俺をくれ」  恋人の甘い睦言が、  夢で本当に良かったと思う自分が嫌になったある春の夜でした……。  ってか俺…………宮城にあーゆーこと言ってもらいたいのか。  言うわけないじゃん、相手は宮城だぞ。  ……寝れるかよ……恥ず…………ッ////  だってあなたが、あんなに幸せそうに言うから。 「忍、愛してる」 「え……っ」 「例え世界中の奴を敵に回したってお前の側にいたい」 「みや……ぎ…………っ 「お前の一生を、俺をくれ」  一生口にすることはないと思っていた自分の本心が、  夢の中に出てきて沈んだある春の夜でした……。  俺恥ず!////  あれだな…………あんなこと言ったら確実に引かれるだろうけど。  あーあ……寝れるかよ、ちくしょーッ  だって君が、あんなに嬉しそうに笑うから。 「……………………」 「……………………」 「…………なんだよ」 「…………そっちこそ」  でも本当は………… ―――言って欲しかったり? ―――言いたかったり?  するのかな。  するのかね。 【宮城は鈍感、ヒロさんは天然!】(テロリスト) 「あ?普段の俺の仕事ぶりを見たい?  ……お前、またくだらないこと考えて暴走してないか?」 「………………そんなことない」 「(その間が怖いんだっつーの!)  ……先に言っとく、上條はマジでただの部下だ。  仕事の邪魔するようなら、お前だって容赦なく追い出すからな」 「…………」 「返事!」 「……はいっ」 「(こりゃ先が思いやられるな……)」 そしてそして。 「上條ーアレの本どうしたっけー?」 「あぁ、アレなら机の下の右から三番目の山にありましたよ」 「お!あったあった」 「教授、会議開始十分前です。  資料持ちましたか?」 「あっなんか今変なこと思い出した。  なんだっけか、この前まで書いてた原稿のー……ほらなんだったか。  俺、それちゃんと終わらせられてたっけ?」 「もしかして……日本人の本能と語りかける俳句って論文でしたっけ?  それなら出版社の方から連絡あったじゃないですか。  確かメールで打ち合わせしてましたよ。  教授電話しながらメール打ってたんで、俺が『そんなやり方だと忘れますよー』って  言った覚えあります」 「あぁあぁ!思い出した!」 「まったく…………。  俺は教授のマネージャーじゃないんですよ?」 「だってお前記憶力良いから重宝すんだよ、機械並だし」 「部下を電子手帳代わりですかっ」 「はははっじゃ会議行ってくる」 「あっ教授……!」 きゅっ 「ネクタイ、曲がってます」 「おぉサンキュー。じゃ」 「はいっ   いってらっしゃい」 ばたーん 「さーて仕事仕事……ん?な、なんだよその目……っ  別にやましいことなんかしてなかっただろ!?」 「……………………………………」 「はぁー疲れたー……  忍、どうだったよ?俺の仕事ぶりは」 「(なんであんなに夫婦並みのつーかーなんだよ……ッ)」  この日を境に、忍は夜な夜な宮城のスケジュール帳を見ては、  お教のように復唱していたそうです。